15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 05:30:48.53 ID:/p0Ll9udO
「おい!アンパンマン!」
はっと気がつくと、僕は自分の部屋のベッドに寝ていた。
そばにはカレーパンマンがいて、僕を心配そうに見ていた。
「もう、なんでベッドから抜け出したりしたんだ?
風邪引きなんだから、寝てなきゃダメだろ」
「うん……ごめんね」
「さっきまでジャムおじさん達も、ここにいたんだ。
みんなすげー心配したんだぜ」
「うん、ごめん」
その一言で安心したはずなのに、きっと僕はまだ心細そうな顔をしていたんだろう。
カレーパンマンがジャムおじさん達を呼んでこようか、と言った。
「あ……えっと……」
僕はまた歯切れが悪くなって、カレーパンマンを引き留める。
「どうしたんだよ。呼んで欲しくないのか?」
「そうじゃないんだけど……ジャムおじさん達はきっと忙しいよね」
「そんなこと気にしてんのか?ジャムおじさん達は、お前のためならすっとんで来ると思うぜ」
「いや……でも……」
熱のせいで、僕は言いたいことも曖昧になっていた。
カレーパンマンは最初は少し苛立ったようにしていたが、大きくため息をついて僕の隣に座る。
「仕方ねぇな。アンパンマンがそんなふうになることなんて滅多にねぇし、しばらく俺がいてやるよ」
「うん……ありがとう」
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