48:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 06:34:00.09 ID:/p0Ll9udO
  
  
 「えっ!?」 
  
  
 慌てて振り返って転びそうになった私に、クリームパンダちゃんはいじわるく笑った。 
 確かに私は、ロールパンナおねえちゃんのような表情を意識していたから、恥ずかしくて体がかーっと熱くなっていくのを感じた。 
  
  
 「もー、なんでそんなこと言うの!?いじわる」 
  
 「へへっ、やっぱりそうなんだー。アンパンマンにも話しちゃおっと」 
  
 「ええっ!?」 
  
  
 すると、クリームパンダちゃんが見ていた方向からアンパンマンが飛んできて、私たちの隣に降り立った。 
  
  
 「メロンパンナちゃん、なんだか顔が赤いようだけど、どうしたの?」 
  
 「へへー、メロンパンナおねえちゃんったらさっきね」 
  
 「ダメー!アンパンマンには内緒なのー!」 
  
 「えっ?」 
  
  
 アンパンマンは驚いた顔で私を見るので、まくし立てるように慌てて聞いた。 
  
  
 「アンパンマン、なにか私たちに手伝えることはない?」 
  
 「うーん、そうだなぁ。 
 今から僕は森へ行って木を集めてこようと思ってたんだけど、一緒に来てくれる?」 
  
 「分かった、じゃあ森まで競争ね! 
 よーいどん!」 
  
  
 真っ先に飛び出した私のあとを、不満そうな声を出しながら、クリームパンダちゃんは追いかけてきた。 
  
  
 「おねえちゃん、ずるいよー!」 
  
  
 私は振り返って、いじわるそうな顔で笑って見せる。 
 ぷんぷん怒ったクリームパンダちゃんのさらに後ろで、困った顔をしながらも、アンパンマンは追いかけてきてくれていた。 
 だから、私はもうちょっと子供でいようと、二人に気づかれないようにこっそり笑った。 
  
  
 終わり 
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