過去ログ - 恭介「よしお前ら、エロゲを買いに行こう」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/02/10(水) 20:35:12.33 ID:gQ0K51+kO
「なるほどな、恭介もそういうのに興味あったのか」
と、真人。
「まあ興味あるっちゃあるな」
と恭介。
もちろん、彼と付き合いの長い理樹は、その「興味」とは”未知の領域に踏み込むこと自体”のことを指すと知っていた。そしてそんなフォローを口に出す代わりに抗議の叫びをあげた。
「急にどうしちゃったのさ恭介!?え、エロゲなんて…健全な学生が興味持つものじゃないよ!」
「へえ、理樹はまだ俺たちが健全な学生だと思っていたのか」
「俺を巻き込まないでくれ」
恭介のあらゆる突拍子のない提案にはもう慣れたつもりの謙吾だったが、今回は自身の保険に入るだけで精一杯だった。
「そんなことして何になるのさ!」
なおも続ける理樹。しかし喋りながらも他の2人は薄々諦めに入っていた。何故なら恭介と口喧嘩で勝てた試しがなかったからだ。
「よく考えてみろ、エロゲってだいたい学園ものか、そうじゃなくても主人公は学生だろ?」
「知らないよ…」
「ゲームに限らず物語を楽しむにはみんな出来る限り主人公に感情移入したいはずだ。だのに学生がエロゲをするのはご法度。これっておかしくないか?」
恭介の口調はヒートアップしていて、もはや周りが見えていなかった。
「だから俺は俺でいるため…エロゲをする!学生である今エロゲをすることが最大の楽しみ方であり、エロゲに対する礼儀だっ!」
「なるほどな。恭介の言いたいことは分かった…」
余裕を取り戻した謙吾が話に割り込んだ。
理樹は心の中で本当に分かったのか疑問を抱いた。
「恭介…もしかして俺たちも買いに行くのか…?その…エロゲを」
「もちろんだとも」
理樹はみんながエロゲと連発することに少々羞恥心を持っていたが、今はそんなことを気にしている暇はない。
「ええーっ!絶対嫌だよ!それがもし見つかったらどうするのさ!?」
「見つからないから心配するな」
「いやいやいやいやいや!!」
あまりに根拠のない保証に理樹はいつもの言葉を多めに繰り返してしまった。
そんな哀れな男子高校生を尻目に恭介は財布の中身を確認し、問題無しと見ると3人に言った。
「お前らも買うか?」
3人は首を横に振った。動きはシンクロしていた。
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