過去ログ - 関裕美「その言葉を、胸にしまって」【モバマス】
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3:名無しNIPPER[saga]
2016/02/10(水) 21:50:11.15 ID:rPoZouw2o
いや、そんなこと今はどうでもいい。


そう、どうでもいいんだ。

もうすぐ、もうすぐ、あの人に追いつける。

背格好からしてきっと、20代の半ばだろうか。

顔をしっかり見てもいない、なんら桁違いのオーラをまとっているわけでもない。

後ろ姿も颯爽とはしているが、一度ひとごみに紛れてしまえばもう見分けはつかないだろうし、歩き方だって多少姿勢がきれいに感じるだけだ。


だがそれでも、すれ違った。

あの横断歩道の終わり際、死にたいのかと訴えかける点滅した青の下で。

唯一無二の、俺のアイドルに。

言い知れない運命のようななにかを感じた。


重い革靴にいらいらしながら、大股でさらに3歩前に。

さっき一瞬の自失から復活したときにはもう、道路にさえぎられて車列の壁の向こうに行ってしまっていた。

もう二度と見つけられないかとさえ思った。


そんな俺のアイドルに、もう、声が届く―――


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