過去ログ - 橘ありす「十年という歳月がもたらす私という個人の遍歴とそれに伴うあの人との事象」
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91: ◆hhWakiPNok[saga]
2016/02/11(木) 19:33:59.73 ID:Q0MdrN2e0
ありす「い、いいですよ」

Pさんは、何も言わず私の手を握ってくれた。

Pさんの体温が、私の手に伝わる。

その温かさが、胸の奥に流れてくる気がする。

私が少しだけPさんを握っている手に力を入れると、Pさんは応えるように握り返してくれた。

こんな幸せな感覚があった事を、私は初めて知った。

何も言葉を交わさなくても、あの人の心が伝わってくる。

何を求め、どうすれば応えてあげられるのかが全部わかる。

――そう、感じさえした。

嬉しくて、穏やかで――幸福だった。

と、その刹那――

私はPさんに抱きしめられていた。

なんの疑問も躊躇もなく、私はPさんを抱きしめ返していた。


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