77:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 21:58:53.38 ID:XmKtMl4U0
プロデューサーの元へ小走りに駆け寄る雪歩。その瞳にはプロデューサーが映っている。ボクの手を握る力も心なしか弱まっているように感じられた。
走りながら雪歩と繋がれた手に目を落とす。恋人の時のように指が絡まっていないから、ボクが手の力を抜けば二人を繋ぐものは無くなるだろう。
不意に涙が出そうになった。相手が好きなのにその気持ちを伝えられないのがこんなに辛いなんて……ボクに告白してくれる前の雪歩もこんな気持ちだったのかな。
同じ女の子同士なのに告白するのは怖かったよね。でも、それを乗り越えて相手に気持ちを伝えられるなんて、やっぱり雪歩はすごいや。
雪歩、ボクを好きになってくれてありがとう。付き合ってくれてありがとう。幸せになってほしい。雪歩には誰よりも幸せになってほしいんだ。
ボクは友達として雪歩を支えていくよ。だから……
雪歩がプロデューサーの元へ行けるように、二人が幸せになれますようにと願いを込めて――
ボクは雪歩の手を離した。
(了)
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