過去ログ - 【劇中劇】やよい「西部の町に」アーニャ「銃声が鳴く」 -SS速報VIP

過去ログ - 【劇中劇】やよい「西部の町に」アーニャ「銃声が鳴く」

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2:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:40:02.54 ID:IqRZdRNS0
　
　父親は生きるために銃を握った。金のために人を撃った。他人の命と引き換えにして稼いだ金で、父親は娘を育てた。

娘が大きくなる頃には、彼は立派な人殺しだった。

以下略

3:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:41:00.35 ID:IqRZdRNS0
　
　父親は、毎朝黙って「仕事」に出かけた。そのまま何日か戻ってこない事もあったが、娘はただ父親の帰りをじっと待っていた。

そして、帰って来た父親が言う「ただいま」に、「おかえりなさい」と返すのが娘の「仕事」だった。

以下略

4:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:42:14.91 ID:IqRZdRNS0
　
　娘は泣いた。それまで自分を守ってくれていた優しい父が、突然この世からいなくなったんだ。

悲しみにくれる娘だったが、同情する者は誰もいない。

以下略

5:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:43:31.47 ID:IqRZdRNS0
　
――寂れた田舎の酒場で、その男は酒を飲んでいた。

かりそめの栄光はすぐにボロを出し、今では誰にも相手にされぬ程に落ちぶれた男。

以下略

6:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:44:12.17 ID:IqRZdRNS0
　
　まず、酒場の扉を開いて一人の少女が入って来た。

その場にいた客の誰もが、その少女の髪の色――美しく光る銀髪に息を呑んだという。

以下略

7:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:44:52.66 ID:IqRZdRNS0
　
　突然大きな銃声が響いたかと思うと、次の瞬間には、男は全身をズタズタにされて床に転がっていたと言う。

そして、それをやったのは、ほかならぬ銀髪の少女。

以下略

8:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:45:35.21 ID:IqRZdRNS0

　その日から今日まで、彼女の姿を見た者はいない。だがな、娘が死んだわけじゃあないんだ。

なぜなら、彼女の姿を見たが最後、みんな殺されちまうからさ……そうだよ。彼女は生きるために、父親と同じ道を選んだのさ。

以下略

9:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 01:48:44.52 ID:IqRZdRNS0
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
　このssは
「はい、はーい！　ザ･アイマスウェスタンがはっじまっるよー！」
　の設定を練り直した物です。本来短編だったはずなのですが、長くなるためスレ立て直しました。

以下略

10:名無しNIPPER[sage]
2016/02/12(金) 01:52:23.13 ID:IqRZdRNS0
とりあえず今回はここまでです。

11:名無しNIPPER[sage]
2016/02/12(金) 02:00:21.99 ID:V8x5vGgSo
乙です

12:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 19:38:07.90 ID:IqRZdRNS0
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

１．「凶弾と花嫁」

　保安官が、人を撃った。

以下略

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