過去ログ - 【モバマスSS】藤原肇と初めての思い出
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◆w72AKbkgD2
[saga]
2016/02/12(金) 12:41:26.02 ID:5vWbXCau0
「ごちそうさま。おいしかった」
熱があってもこの人はお行儀が良い。ふふ、と思わず笑みがこぼれる。
「今日初めて合鍵を使いましたよ」
肇の言葉に、え? そうだっけ? という文字がPの顔に浮かび出てくる。
「あなたと一緒に帰ってくるか、遊びに来た私をあなたが迎えるかのどちらかでしたから」
「そっかそっか……確かに」
うんうんとPはうなずく。そして、頭を動かすと響くな、と言う。肇はそれをスルーして続ける。
「何事も初めては楽しい思い出にしたい。それが私ルールの1つだったのに、心配事で使うことになるなんて」
本気で心配したんですから、とわかりやすくムスッとしてみる。
「ごめん、でもおかげですごく助かった」
熱があってもこの人は素直に謝れる。好きだ。
「たまには最悪スタートもいいかも。そこから先は楽しいことしかないからさ」
熱があってもこの人はうまいことを言う。それも、好きだ。
「頑固な私と、柔軟なPさん。またうまいことまるめ込まれましたね」
ふふふ、とPは不敵にほほ笑む。
「食べ終わったことですし、スーツも着替えては?」
そうだな、と言ってPは立ち上がる。
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