過去ログ - 水本ゆかり「瞬くたびに変わるように」
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8:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 14:39:06.32 ID:e0xKlt1b0
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 公園のベンチに腰掛けて、大きな時計を眺めていました。
 長針も短針も、動きそうな素振りはひとつもありません。

 遠くのテニスコートで、跳ねるボールの音。

 噴水から噴き出す水はキラキラと日を反射して、触れたなら冷たそうに光っていました。

 手元には詩集。何時ぞや文香さんに戴いた栞には、小さく八分音符が描かれています。
 ページを開いたら文字がおたまじゃくしのように並んでいて、私は少し、目をこすりました。

 桜の木から漏れた日差しを浴びながら、ページをめくります。
 すずめがなくな、いいひだな、うっとり、うっとり。

 ふわりと風が吹いて、ページがばらばらと捲れてしまったけれど、それよりも、ねむいな。



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