過去ログ - 将軍「君の持っている『機神装甲』をいただこうか」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/14(日) 23:47:03.92 ID:xhNkQivH0

男「落ちるぞ」


言われなくても少女は唇をぎゅっと結んで落下に備えていた。
生まれてこの方経験したことのない高さまで上昇している。


男「構えろよ、偉そうな人。部下まで巻き込んで死ぬぞ」

将軍「むぅうっ!!」


落下を始めた男のセリフは少女にしか聞き取れていなかった。
少女は風圧で下を向けないので、恐々と上に顔を向けた。

男と目が合った。
若く整った顔立ちの彼の顔は、落下する風で色々大変な事になっていた。

膨らんだ鼻の穴に吸い込まれそうになって少女は、唇と同じくらい固く目をつぶった。


男「さて、お手並み拝見と行こうか」

将軍「ぬぅううううええええええいッ!!!」


重力加速で凄まじい速度を持った剣は、将軍の構えた機神装甲に思い切り叩き付けられた。
二つの武器の衝突により更なる衝撃波が生じ、将軍の後方にいた部下たちは装備もろとも吹き飛ばされた。

煙が晴れてその場に残っていたのは、武器をぶつけ合った二人と、力なくへたり込んだ少女だけだった。


将軍「……!!」

男「おいおい、仮にも機神装甲だろうが。あんな偉そうにすんならもう少し高めとけよ」


ぼてっ、と何かが落下して、少女は小さく悲鳴を上げた。


将軍「馬鹿な……私の機神装甲が……!?」

男「『中』がスッカスカなんだよ。武器の力ばっかりに頼ってるから」


落ちたのは将軍の腕の、肘から先の部分だった。
自慢の機神装甲はすっぱりと二つに切断され、機能を失った残りの部分が、申し訳程度に二の腕に嵌められているばかりだった。


男「もう一度聞く。この少女から手を引け」

将軍「ヒィイッ!!」


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