過去ログ - 乃々「もりくぼと弱虫とチョコレート」
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11: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2016/02/14(日) 22:33:39.59 ID:xDv5Ku3c0
私が立ちあがり、歩きだしたのを見てフレデリカさんは事務所に戻って行きました。
……これでよかったんです。これで。
チョコは後でもりくぼが家で食べましょう。いつも頑張ってる自分に、少し高級なご褒美です。
これでいいんです。あの人だって、もりくぼからもらえるだなんて、きっと、きっと、思ってませんから。
これで―――
以下略



12: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2016/02/14(日) 22:34:34.28 ID:xDv5Ku3c0
コートのポケットから、今やビターになってしまったチョコレートを取り出して。
行きと同じく、階段でじっと睨めっこ。
ただ一つ違う事はと言えば。
……弱虫が、足にまとわりついて、離れてくれないこと。
この弱虫を振り解けたら、
以下略



13: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2016/02/14(日) 22:35:39.28 ID:xDv5Ku3c0
「乃々!」

後ろから投げかけられた声に、弱虫は一目散に逃げ出して、階段を1匹下って行きました。。
そして私は振り返りたくもないのに、振り返ることができてしまったのです。
そこには、しわだらけの背広に身を包んだプロデューサーさんが、立っていて。
以下略



14: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2016/02/14(日) 22:36:50.66 ID:xDv5Ku3c0
困ったように首の後ろを掻くプロデューサーさんを見て、もりくぼは思わず声に出してしまいました。

「……さっき、チョコは手作りに限るって、プロデューサーさん言ってました。……もりくぼのは、手作りじゃありませんから……」

拗ねたような言い方になってしまったのは、きっとそれが私の本音だからで。
以下略



15: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2016/02/14(日) 22:38:29.66 ID:xDv5Ku3c0
「手作りとか、買ったものとか、そんなの関係ないよ。俺は乃々がくれるって事が嬉しいんだ。乃々からもらうって事に、意味があるんだ」

そう言って私の手を取って言いました。
……ずるいです。プロデューサーさんは、やっぱり。

以下略



16: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2016/02/14(日) 22:39:24.62 ID:xDv5Ku3c0
「ただいま」
「おかえりプロデューサー。乃々ちゃんからチョコもらってきたの?」
「ああ」
「あたし達を置いて?」
「……ああ」
以下略



17: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2016/02/14(日) 22:40:07.34 ID:xDv5Ku3c0
無理に変わる必要も、変わろうと思う必要もないんだよ。

ではありがとうございました。


18:名無しNIPPER[sage]
2016/02/15(月) 00:46:05.25 ID:F0TPQyvDO
おつ!森久保はかわいいなあ


19:名無しNIPPER[sage]
2016/02/15(月) 12:31:00.07 ID:DMpwvIi8o
乙でしたー。
変わりたいけど変われない森久保も愛しい
すばらしいものをありがとうございます


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