10: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/15(月) 22:18:31.71 ID:TB4fFfxa0
「あー! おじさん! いけないんだ!」
私は、その甲高い声に立ち止まった。
後ろを振り返る。
小学生の男の子。
指を差して、ジャージ姿の変人に、
「極悪人! 極悪人!」
と、江戸で打ち首にでもされそうな単語を叫んだ。
ジャージの人は肩をびくりとさせ、大げさな所作でこちらに顔を向けた。
若い色白の男性。
視線は私の方を見ていた。
小学生はすでに走りだしていた。
私は関係ないから。
あなたが、ゴミを捨てるのは勝手。
でも、私には関係ない。
だから、こちらを見るのは止めて。
急に走り出して、襲ってきたらどうしよう。
そう思うと怖くなった。
後ずさりして、アスファルトのでこぼこにかかとが引っかかる。
バランスを崩して、ゆっくりと尻もちをついた。
「たっ……ァ」
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