109: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/03/04(金) 21:43:41.79 ID:SUBniOjl0
あんな酷い人間は初めてだ。
教師が入って来て、私とふみかちゃんは何も言わずに席に着いた。
目の前のふみかちゃんの背中は小さくなっていた。
何も考えれない、と言った感じだ。
暫く経って、教科書の問題を解きながら、
ふみかちゃんが振られてしまったのだと思い当たるのだった。
先生に聞くと、彼女はその日ずっと保健室にいたらしかった。
放課後、ふみかちゃんを先に帰らせて私は保健室へ向かった。
いないことを祈りつつ、扉を開ける。
どうも、祈りは届かなかったみたい。
「りょう」
回転椅子でくるくると回っている彼女の名前を呼んだ。
「や」
ハツラツとしていて、腹が立った。
「何か用?」
目の前に近づいて、鼻息を吸う。
彼女に言ってやりたいことは、ふみかちゃんのことばかりだった。
「まだ、何かどうにかしようって思ってる?」
りょうがひょいと椅子から降りる。
私の腕を掴んだ。
「やだ、やめてよッ」
そのまま、壁際に追い込まれる。
背中を白い柱に打ち付けて、私は身を捩った。
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