15: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/16(火) 23:08:33.99 ID:dXyI+pwm0
「女の子らしいというか、こういうのは手作りしてそうだと思ったから。チロルチョコって意外」
包み紙のロゴマークを見ながら、楠崎さんはぼそりと言った。
「手作り? しないしない。というか、手作りだとなおさら無理ってこと?」
16: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 01:06:58.86 ID:IQrTBBQc0
寝ます
17: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 09:39:29.77 ID:IQrTBBQc0
彼女は包みからチョコを取り出して匂いを嗅いでかじった。
あ、いけるいける、と全部放り込む。
「さ、残りのも捨てよっと」
18: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 09:57:25.45 ID:IQrTBBQc0
次の日、教室では面白いことが起こっていた。
当人たちからすると、笑えないだろうけど。
「なにあれ」
19: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 10:20:56.37 ID:IQrTBBQc0
「りょうちゃん、大丈夫かな……」
りょうちゃん?
「ふみかちゃん、仲良かったの?」
20: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 10:33:42.92 ID:IQrTBBQc0
「でも……」
と考え込むようにふみかちゃんは声を落とす。
「ふみかちゃん、これでとばっちり受けたら、私ら明日から針のむしろみたいな生活しなくちゃならなくなるかもよ」
21: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 10:45:11.84 ID:IQrTBBQc0
恋人のお願いとか、昨日別れたみさきさんのお願いとかは全然心に響かない。
が、ふみかちゃんのお願いは心に突き刺さる。
内容が内容だけにより深く。
私は腕を離した。
22: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 11:04:09.58 ID:IQrTBBQc0
周りが唖然としている中、
ふみかちゃんはめげずに口を開いた。
「し、しないようにできる限り務める方向でどうでしょうか?」
23: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 11:16:18.77 ID:IQrTBBQc0
昼休みになった。
楠崎さんはいつも教室にいない。
聞いた話だと、女子ととっかえひっかえでご飯を食べてるとか。
と、その話をりょうちゃんにすると、彼女は首を振った。
そして、私の耳元に顔を寄せる。
24: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 11:45:30.07 ID:IQrTBBQc0
「そういや、楠崎さんてけっこう毒吐くんだね。夜もそうなの?」
「うん」
ふみかちゃんは頷いた。
25: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 12:09:19.95 ID:IQrTBBQc0
午後7時。
自転車を立て看板の横に止めた。
女子高生がいそうな雰囲気ではない。
のれんをくぐり、少し躊躇しながら引き戸を右に引っ張った。
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