28: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 12:54:48.08 ID:IQrTBBQc0
楠崎さんはきょとんとして、それから目を細めた。
互いに睨み合う。
「顔がいくら良くても、許せないことってあるよ」
「好きでこんな顔なんじゃない」
「じゃあ、整形でもしたらクズ崎さん」
「それこっちの台詞だけど……ん? 今、なんて」
「お待たせー」
ふみかちゃんがサンマ定食を運んで来た。
そして、険悪なムードを野生の勘か何かで読み取ったのか、
そっとおぼんを置いて静かに戻っていった。
魚の焼けた匂いと、お味噌汁の甘じょっぱい匂いがお腹に染みた。
「食べれば」
楠崎さんが促す。
「言われなくても」
睨みつつ、箸に手をつける。
もはや、先に目を逸らした方が負け。
犬の縄張り争いのように、私たちは見つめ合った。
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