過去ログ - 勇者「仲間TUEEEEEEEEEEEEEE!!」
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970:名無しNIPPER[saga]
2016/03/31(木) 17:58:41.42 ID:AnYy5EW8o
【古書、『勇者伝記』より一部抜粋】


魔王と勇者との戦いは熾烈を極めた。

未知なる魔法の応酬が繰り広げられ、瞬きも出来ない程の斬撃が飛び交う。

既に仲間達は地に伏せ、息も絶え絶えの様子。その仲間達を守る為に勇者は一歩も退かじと奮戦す。

数万体もいた魔物達も今や残すは片手の指で足りる程度。全て勇者が葬るものなり。

この時、勇者の持つ伝説の盾は既に砕け散り。

伝説の兜も魔王の強大な魔法により跡形もなく壊れたり。

残すは鎧と剣の二つだけ。その二つも今やひびが入り、風前の灯火。

かようなまでに勇者は死闘を繰り広げ、魔王もこの強さと勢いを止められず、既に手酷い傷を負うものなり。

勇者もまた、これまでに負った手傷は幾百か。血を失い目の前が霞む。しかし、それでもその両の目には溶岩の様な熱い闘志が宿っていた。

諦めぬ者、勇者。どの様な逆境に遇おうとも、どの様な試練が与えられようとも。

この者は決して揺るがぬ。それこそが正に伝説の勇者たる証し。


その目を見て、魔王が気圧される。己の危機を感じ、魔王は最後の賭けに出た。

魔力全てを込めた一撃を食らわそうと詠唱を始める。

これを受け、勇者もまた、最後の賭けに出る。

人々に託された想い、願い、期待。その全てを背負いて剣を構え、魔王に向け渾身の一撃を食らわそうと走り出す。

魔王の最強の魔法が放たれた。

勇者はその一撃を食らいながらも、魔王に向けて剣を振る。


決着が着いた。


伝説の鎧は最後の役目を果たして砕け散り、また伝説の剣も根本から折れたり。

しかして、地上に立っていたのは勇者。

勝者は勇者。偉大なる勇者。女神様より神託を受けし、世界を救った勇者。


かの者こそ、世界で最も祝福を受けし者。最強無比の伝説の勇者なり……。


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