過去ログ - 【ごちうさSS】眠れぬ少女と眠らない羊
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 05:24:34.43 ID:1PskC9Br0
広大な草原に群がる百万頭の羊を見たことがあるだろうか。
おぼろげに光る月に照らされて、その羊たちは律儀にも一列に並び草原に建てられた木の柵を飛び越えて地平線の彼方へと駆けていくのだ。
羊の列は一向に終わりが見えてこない。
あぁ、今日も私は眠れないのだろうか……………………
さん……ココアさん………起きてください!」

ココア「ん……もう朝…………?」

チノ「ココアさん、早くしないと遅刻しますよ。」

ココア「おはよーチノちゃん………もうこんな時間!?学校に遅刻しちゃう!」

チノ「だから早く起きてくださいって……私も遅刻しちゃいますから先に行ってますよ。朝ご飯は下に置いてあるのでちゃんと食べてくださいね。」



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2:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 05:26:05.49 ID:1PskC9Br0
ここ最近、毎日こんな調子だ。眠れないと思ったらいつの間にか朝になっている。"いつの間にか"というからには、どこかのタイミングで寝ているのだろうが、もう3日間も寝た心地がしない。
こんな連続で遅刻したら先生に大目玉を食らってしまう。急いで登校の準備をし、朝ごはんを水で流し込むようにして家を出た。眩しい朝日が私の目を焼くように差し込む。急がなきゃ、フラフラとした足取りで学校へ向かった。
結局、学校には遅刻してしまったが。

千夜「ココアちゃん、最近顔色悪いわよ。食事と睡眠はちゃんとしなきゃダメよ?」
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 05:27:14.21 ID:1PskC9Br0
私は学校では寝ない。いや、つい数日前までは寝ていたが羊を数え始めてからは眠れない。
ウツラウツラと船を漕ぎながら私は帰路についた。

リゼ「ココアが不眠症?」

以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 05:28:30.09 ID:1PskC9Br0
私は二人に話した。
毎晩、大量の羊を数えさせられること。
羊は一向に減らないこと。
いつ終わるのかもわからないのが怖いこと。
夢を見ているのか、それとも私が思考しているのかはわからないこと。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 05:29:45.03 ID:1PskC9Br0
夜も更け、私が床につくと 彼女はベッドに背を向けて胡座をかきながらこう言った。

リゼ「私がいるから安心しろ。羊だって一緒に数えてやる。」

さぁ、今日も羊を数える夜が始まる。
以下略



6:名無しNIPPER[sage]
2016/02/18(木) 06:00:17.84 ID:Nl8GZgFBo
イケメンリゼ


7:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 19:51:25.65 ID:1PskC9Br0
いつもと変わらず羊がいて、いつもと変わらず柵を飛び越える。そしていつもと変わらず数え始める。
羊が1匹、羊が2匹、羊が3匹…


ココア「羊が7783匹……羊が7784匹……羊が」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 19:53:02.41 ID:1PskC9Br0
ココア「リゼちゃんも私の作り出した幻影なのかもね、でも心強いよ!」

リゼ「幻影か……それでもココアの気持ちが紛れるならそれでいいよ。」

リゼ「それで、ココアの言ってた羊ってこれか?」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/02/18(木) 19:54:40.24 ID:1PskC9Br0
リゼ「じゃあ羊がどこに行ったか追ってみよう。たまには違うことをすると楽しいぞ!」

ココア「私は早く数え終わりたいんだけど……」

リゼ「こんなところで羊ばっか数えてたらおかしくなっちゃうぞ。ほら、とにかく柵を越えていこう!」
以下略



10:名無しNIPPER[sage]
2016/02/18(木) 21:20:52.28 ID:3wAxpg1h0
流石の安心感


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