101:名無し ◆4v8YI6cjUrA8[saga]
2016/03/05(土) 17:38:17.90 ID:2Pu2RYmpO
澪VS紬
再びお互い距離を計りながらジリジリと相手の動きを伺う
紬はなんとか澪の懐に飛び込みたい
逆に澪は自分の蹴りの距離を保ちたい
お互いの距離を奪い合う攻防が始まる
次に動いたのは紬だ
コンパクトにパンチを出す
だが距離が離れ過ぎているために澪は容易にそれをかわす
紬のパンチに合わせて澪はローキックを撃つ
鋭いローキックは紬の足を的確に捉える
だが、紬は平然としていた
澪は嘘だろと、またしても驚く
まともに当たった筈のローキックに紬は全く怯まないのだ
そのまま紬が前へ出る
姿勢を低くしてタックル
澪はタックルに膝を合わせる
だが紬のタックルが速すぎて膝は不完全な形で紬の胸辺りを捉える
お構い無しに組み付き、澪のバランスを崩す紬
そのまま澪は体勢を崩す
とっさに紬を足で挟む形で紬との距離を取る
本能的に澪はガードポジションをとっていた
紬が拳を降り下ろしてくる
距離があるおかげで澪はそれを紙一重でかわす
ズンッ、と真横で紬の拳が土に沈むのを見た
澪はゾッとした
あんなのが当たったらひとたまりも無い
そう思っていると膝に激痛が走る
紬が体を回転させて膝間接を極めたのだ
咄嗟に澪は極められて無い方の膝を紬に放つ
不意を突かれた攻撃に紬の体から一瞬力が抜ける
澪は全力で足を紬から引っこ抜き急いで距離を取る
危なかった
澪の額に冷や汗が流れる
想像通り紬のパワーは凄まじい
加えてあの動き
捕まったらヤバイなと澪は思う
ゆっくりと紬が立ち上がる
紬は感謝していた
護身術を教えてくれてありがとう
あんなにも嫌だった時間を両親が与えてくれたおかげで
こんなにも楽しい事が出来る
こんなに楽しい時間があるなんて
知らなかった
紬は笑顔で澪に言った
「わたし、皆と闘うのが夢だったの」
その笑顔は、いつもの紬の笑顔とは異質な物だった
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