過去ログ - 唯「さいきょう!」
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103:名無し ◆4v8YI6cjUrA8[saga]
2016/03/05(土) 18:54:16.01 ID:2Pu2RYmpO
澪VS紬


二人はお互いの空気の変化に気付いていた
ここから先は一瞬の予断も許されない
二人同時にそう思う

再び向き合い、距離を計る
その場に居るだけで息が詰まりそうな緊張感の中で二人は静かに集中していた

ゆっくりと紬が距離を詰める

まだだ

澪は紬を引き付ける
半端な距離で攻撃を防がれたら一気に劣性に立たされる

紬もいつ澪の強烈な打撃に晒されてもおかしく無いというプレッシャーを圧し殺して前へ出る

自分の身体を削るような空気の中、一歩また一歩と紬は前へ出る

澪は自分の距離に入った紬へ渾身の回し蹴りを繰り出す
空手独特の軌道が読み辛い攻撃に紬の対応は一瞬遅れる

ーーー頭ーーー

膝から先の動きに注視して紬はガードを固めると一気に前へ出る

が、紬の想像を上回る衝撃が腕と頭部を襲う
ガードしたにも関わらず視界が揺れる紬
足も少し定まらない
なんて威力なの、と紬は舌を巻く

続けざまに紬の身体に澪の正拳突きが連打される
一撃一撃がまるで岩の様な重さ

たまらず紬は押される

さらに澪の攻撃は続く
少し距離の離れた紬に前蹴り
爪先が紬の鳩尾へと突き刺さる

苦悶の表情を浮かべて紬がグラつく

一気に距離を詰めて追撃の正拳突きを鳩尾へと繰り出す

2発、3発とクリーンヒットする
だが

3発目の正拳突きは紬に捉えられる
すぐさま体重をかけてアームロックへと移行する紬

突然の間接技に対応仕切れず澪は倒される
なんとかもう片方の腕で手をロックして耐える

だが、紬の力がジワジワと勝り始める

不味い

そう思った澪は一気にロックを外して腕の力を抜く

力強くロックされていた手の力が抜けて紬の技が一瞬不安定になる

素早く身体を回転させて紬の技から抜け出す澪

慌てて澪は距離を取る


澪は一か八かの賭けで腕の力を抜いた
それは寝技の対応として正しい判断だった
澪は習うでも無く
ギリギリの所で本能に助けられたのだ


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