138:名無し ◆4v8YI6cjUrA8[saga]
2016/03/20(日) 19:32:19.24 ID:WJuDptmpO
真鍋 和
お店を出て唯と別れる頃にはすっかり辺りの景色は夕暮れ時のオレンジ色に染まっていた
唯「またあのお店行こうね〜」
腕をブンブンと振りながら唯は自分の家へと向かって行く
こっち見ながら歩いてると危ないわよと思っていたら案の定帰宅途中であろうサラリーマンにぶつかって唯は慌てて謝っていた
ほんと、相変わらずなんだから
そんな事を思いながら鞄から家の鍵を出そうとするとオープンフィンガーグローブが目についた
あ、そう言えば
私と唯は対戦相手でもあったのよね
すっかり唯のペースにあてられて
闘うなんて事を忘れていた
ほんと不思議な子よね唯は、と和は思う
家に入って鞄を部屋に置くと台所へ向かった
今日はカレーにしましょう
冷蔵庫にある材料を見てカレーとサラダの準備にとりかかる
今日はご飯を作ったら少し走ろうかしら
そんな事を考えながらトントンと小気味良く野菜を切る和に学校から帰ってきた弟達が今日はなに?と聞いてくる
カレーよと告げると満足そうな顔をしてリビングに向かって行く
ちゃんと宿題済ましておくのよ
そう言うと口をとがらせてブーブー言う姿が唯と重なって笑えた
珍しく好きな歌を口ずさみながら
和は今日のカレーは美味しくなりそうねと思った
唯と久しぶりに二人の時間を過ごした和は
なんとなく自分の気持ちが軽くなっていることに気付いていた
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