53:名無し ◆4v8YI6cjUrA8
2016/02/28(日) 19:38:21.53 ID:fmBkqfKeO
唯VS憂
二人は息を整えると再び距離を詰めはじめた
動いたのは唯
鋭いミドルキックが憂を捉える
辛うじてガードするもやはり重い
憂は苦痛に顔を歪ませながらも次の攻撃に備える
続けざまにローキックが飛んでくる
ミドルキックのダメージで満足に動けずにローキックを流しきれない
憂の体が傾く
と、同時に唯がストレートを狙う
ーーーここだーーー
憂はとっさに唯のストレートにカウンターを合わせる
反射神経を攻撃に繋げるクラヴ・マガを習得している憂だからこそ出来る技
だが、どんなに素早く反応したとしても唯が先にパンチを出したのだから唯のパンチが当たるのが道理
しかし
直前にローキックを、つまり空手の動きからストレート、ボクシングのパンチを出す唯に僅かな隙が生まれる
ーーーー結果として先に憂のパンチが唯に届くーーーー
唯「知ってたよ」
届いたはずだった
いや、実際に届いたのだ
だが唯は顎を肩にひっつけて憂のカウンターに備えていたのだ
結果として
唯のストレートはまともに憂の顎を捉える
憂の視界が揺れたかと思うと
ジャンプする様に憂の腕に唯が足を絡み付けてきた
そのまま二人は倒れ
憂は腕ひしぎ逆十字を極められる
唯は自分の弱点とでも言うべき隙を知っていた
知っていて、それを闘いの中で利用したのだ
「そこまでです」
暗闇から声が聞こえる
唯はこれが琴吹家の者なんだなと理解する
暗闇から声が聞こえると同時に
憂から力が抜けた
極限の闘いで神経と体力を使い果たしたのか気を失ったのだ
スーツ「平沢唯さん、あなたの勝ちです」
唯はフウッと息を吐く
なんとか勝てた
でも.....
もう一つ姉としてやらなくてはいけないことがある
唯は憂を抱え上げるとお風呂場へと向かって行った
先程までの闘いが嘘の様にリビングは静まり返っていた
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