85:名無し ◆4v8YI6cjUrA8
2016/03/02(水) 23:13:06.38 ID:UE9qKtxg0
梓VS和
和「凄いわね、甘かったのは私の方だったわ」
和が立ち上がりながら言う
梓「砂をかけるなんて卑怯です...」
梓もなんとか立ち上がりながら和に言葉を返す
和「制服、破れて無いといいのだけど....」
梓の抗議など気にもしない様子で和は制服の上着を脱いで砂をはたく
梓「聞いてるんですか!」
梓が怒気を含めて叫ぶとフッと笑って和が梓を見る
和「聞いてるわよ、でもね」
何かを言いかけたかと思った刹那
和が一気に距離を詰める
和「やっばり甘いのは貴女」
言うと同時に和は自分の制服の上着を梓に被せる
梓「な!どこまで卑怯なんですか!」
梓は上着を払い除けようとする
だが、先に和の蹴りが梓のわき腹を捉える
ぐぅ、と声を漏らしながら膝から崩れる梓
和はとどめとばかりに自分の制服の上着が被せられたままの梓をお構いなしに蹴り上げる
梓は集中していた
制服で完全に視界を奪われ、蹴りを喰らいダメージを受け絶体絶命
ならば、梓は五感を研ぎ澄ませて和の攻撃を感じる
制服越しに梓の顎を真下から何かが触れた
ーーー今ーーー
限界まで神経を研ぎ澄ませた梓は視界を奪われながらも和の蹴りが顎に触れると同時に和の足を抱える
そのまま和を押すようにして、和の蹴りの勢いをも利用して和を叩きつけるかに思われた
和「こうよね」
和の声が聞こえたと思った瞬間に梓の体が崩される
ーーーこの人ホントにーーー
そう思った瞬間に梓の鳩尾へと和の膝が突き刺さる
和は梓の合気道を試合の中で完全ではないにしろ見切っていた
そして投げるまではいかなくとも相手のバランスを崩す程度に合気道の理屈を体現したのだ
膝を抱える梓が和の体を押し倒す
その瞬間に和は体の力を一気に抜いた
これにより梓は和の全体重を抱えた事になる
万全の状態ならともかくダメージを受けていた梓は急に体重を乗せられた事によりバランスを崩したのだ
そしてすかさずとどめの膝蹴りを放つ
バランスを崩した梓にそれを避ける術はなかった....
「そこまで」
いつの間にか黒いスーツを着た男が近くに立っていた
スーツ「真鍋和さん、貴女の勝ちです」
気を失っているであろう梓に被さった自分の上着を取り、砂をはたく
まあこの子はスーツの人がなんとかしてくれるのよね
そんな事を思いながら和はつぶやく
和「合気道って意外と難しいのね」
そう言うと和は身なりを整え買い物で買った荷物を持って帰路へとつく
先程の試合は買い物のついでだったと思わせるほどに
和はいつもと変わり無く家へと歩いていた
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