過去ログ - 拓海「アイドルになって、10年が経った」
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10: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:47:19.33 ID:zZX4IJgK0
「久しぶり〜、拓海ちゃん」

待ち合わせの時間より5分程早く、
最寄り駅には既に早苗さんがいた。

以下略



11: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:48:00.53 ID:t7PwyPmh0
喫茶店はテーブルとテーブルの間に仕切りがあって、隣の席からも座ってる人は見えないようになっていた。
ここなら早苗さんも周りを気にしないで済む。

適当な席に座ると、早苗さんはかけていたメガネを外し、被っていた帽子を脱いだ。
それから2人でコーヒーを頼んだ。
以下略



12: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:48:41.54 ID:zZX4IJgK0
「さーて、何から話そうかしらねー…」

「今の事務所はどんな感じなんだ?」

「そうねぇ、また今年も若いコが何人か入ったわ」
以下略



13: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:49:21.65 ID:OCn0ey+K0
「…あのコ達見てると思い出すわ。昔の拓海ちゃんとか、他の皆とか」

「………」

2年前、アタシがアイドルを引退した時。
以下略



14: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:50:06.67 ID:t7PwyPmh0
それは「同期が」なのか「飲み仲間が」なのかは聞かなかったが、そう言う早苗さんは少し寂しげな表情をしていた。

「はぁーっ…私も結婚したいなー…」

大きな溜め息を吐く早苗さん。
以下略



15: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:50:52.97 ID:t7PwyPmh0
アタシが「可愛い可愛いお嫁さん」かどうかはともかく、早苗さんが言ったのは「彼」のことだ。
「彼」と早苗さんは歳が近い。

「どうなの?最近あの人とは」

以下略



16: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:51:37.28 ID:OCn0ey+K0
新婚生活の甘い話でも期待してるのだろうが、
アタシはあんまりそういう話を人に話したくはなかった。…甘い話が無いわけではない。
特に、酒の席で誰にでもポロポロと話してしまいそうな早苗さんには。

「早く飲まねえと冷めちまうぞ」
以下略



17: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:52:27.04 ID:zZX4IJgK0
「ちょっ、大丈夫?」

「ゲッホ、ゴホッ…あ、アンタなぁ!」

「ごめんごめん。まさかそこまで動揺するとは思ってなくて」
以下略



18: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:53:06.73 ID:zZX4IJgK0
「あの人、いつも事務所で言ってるのよ?『子供っていいですよねー』とか、『俺も父親になりたいなー』とか」

「それ本当か…?」

早苗さんが言ったことが信じられなかった。
以下略



19: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:53:41.85 ID:OCn0ey+K0
「拓海ちゃんはどうなの?」

「どうって…」

真剣に考えたことはなかった。
以下略



20: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:54:31.66 ID:t7PwyPmh0
そうして早苗さんの仕事の話やアタシの今の生活の話をしている内に、1時間程経った。
何杯かのコーヒーの他にも、ケーキを注文した。

「そういえば、拓海ちゃんあの人と結婚してそろそろ1年だけど、結婚記念日っていつだったかしら」

以下略



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