過去ログ - 拓海「アイドルになって、10年が経った」
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◆kYiT/1W01E
[saga]
2016/02/22(月) 00:59:25.90 ID:zZX4IJgK0
「…落ち着いたか?」
「…………うん」
結局、大泣きしてしまった。
「彼」の胸に頭を押し付けて、
ずっとそうして、ようやく落ち着いた。
「そっか…忘れてたのか…」
「…………ごめん」
「いや、俺も思い出したのは最近なんだ」
「彼」はアタシを責めなかったし、気にしてる様子も見せなかった。
「久しぶりに見たよ、拓海の泣き顔」
「彼」とアタシの関係が「プロデューサーとアイドル」だった頃から、「彼」はアタシの失敗を責めたことは1度も無かった。
また、「彼」の優しさに甘えてしまった。
そう思うと、涙がどんどん溢れてきて、どうしようもなくなってしまった。
「ほら、もう夕飯作らないと」
「…アタシも手伝う」
「いいよ、拓海はゆっくりしてて」
普段夕飯を作るのは「彼」だ。
アタシも料理ができないわけではないが、
1人での生活が長かったからか、「彼」の方が料理が得意だった。
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