過去ログ - 拓海「アイドルになって、10年が経った」
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7: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:44:09.09 ID:OCn0ey+K0
「彼」との結婚は、
アイドルを引退する前から考えていたことだった。

それまでアイドルとして活動していたアタシは、
徐々に仕事を減らしていき、
以下略



8: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:44:49.21 ID:t7PwyPmh0
「彼」との生活が始まって、そろそろ1年が経つ。


9: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:45:29.29 ID:zZX4IJgK0
メールが届いたのは、先週のことだった。

送り主は、アタシも「彼」も知っている人物。

あのアイドル時代を一緒に過ごした大切な仲間の1人、片桐早苗だった。
以下略



10: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:47:19.33 ID:zZX4IJgK0
「久しぶり〜、拓海ちゃん」

待ち合わせの時間より5分程早く、
最寄り駅には既に早苗さんがいた。

以下略



11: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:48:00.53 ID:t7PwyPmh0
喫茶店はテーブルとテーブルの間に仕切りがあって、隣の席からも座ってる人は見えないようになっていた。
ここなら早苗さんも周りを気にしないで済む。

適当な席に座ると、早苗さんはかけていたメガネを外し、被っていた帽子を脱いだ。
それから2人でコーヒーを頼んだ。
以下略



12: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:48:41.54 ID:zZX4IJgK0
「さーて、何から話そうかしらねー…」

「今の事務所はどんな感じなんだ?」

「そうねぇ、また今年も若いコが何人か入ったわ」
以下略



13: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:49:21.65 ID:OCn0ey+K0
「…あのコ達見てると思い出すわ。昔の拓海ちゃんとか、他の皆とか」

「………」

2年前、アタシがアイドルを引退した時。
以下略



14: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:50:06.67 ID:t7PwyPmh0
それは「同期が」なのか「飲み仲間が」なのかは聞かなかったが、そう言う早苗さんは少し寂しげな表情をしていた。

「はぁーっ…私も結婚したいなー…」

大きな溜め息を吐く早苗さん。
以下略



15: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:50:52.97 ID:t7PwyPmh0
アタシが「可愛い可愛いお嫁さん」かどうかはともかく、早苗さんが言ったのは「彼」のことだ。
「彼」と早苗さんは歳が近い。

「どうなの?最近あの人とは」

以下略



16: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:51:37.28 ID:OCn0ey+K0
新婚生活の甘い話でも期待してるのだろうが、
アタシはあんまりそういう話を人に話したくはなかった。…甘い話が無いわけではない。
特に、酒の席で誰にでもポロポロと話してしまいそうな早苗さんには。

「早く飲まねえと冷めちまうぞ」
以下略



17: ◆kYiT/1W01E[saga]
2016/02/22(月) 00:52:27.04 ID:zZX4IJgK0
「ちょっ、大丈夫?」

「ゲッホ、ゴホッ…あ、アンタなぁ!」

「ごめんごめん。まさかそこまで動揺するとは思ってなくて」
以下略



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