9:名無しNIPPER
2016/02/23(火) 19:30:13.80 ID:7XW2JPDc0
加蓮は、みんなは今売れている。俺の営業が成功した結果だし、みんなの魅力が世間で認められている証だから、素直に嬉しい。
ただ、こうして他愛の無い会話をする機会は以前より格段に減ってしまっている。
嬉しいけれど、少し寂しい。アイドル同士の仲はどんどん仲良くなっていくが、俺自身はどうだろうか。
「……ねえ、プロデューサー」
「んー?」
最近では外回りや電話対応、事務仕事が増えてきて、アイドル達とのコミュニケーションはどんどん減って、
事務的な連絡くらいしか出来ていない。その内、アイドル達が成長してセルフプロデュース出来るようになったら、俺はーーー
「アタシね、まだまだ子供なんだ」
「……知ってるよ、そんなこと」
「まだ砂糖を入れなきゃ紅茶が飲めないくらいに、ね♪」
「だから勘弁してくれよ……」
「だから、さ」
加蓮はティーカップを両手で掴み、こちらをまっすぐ見て
「アタシがそんな紅茶も飲めるくらい大人になったら、また一緒にこうして飲もうね」
穏やかな笑顔でそう言った。
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