過去ログ - 小早川紗枝「実家に帰ろう」
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8: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:00:32.54 ID:mWhgQ1Ab0
 紗枝「あすこは周りが山に囲まれた盆地やさかい、夏は暑いわ冬は寒いわ、しんどいし」

 紗枝「年中どこかしらで道路工事してるから、うるそうてかなわんとこどすえ」


 外の景色を見ながら、彼女はこともなげに言ってみせた。



 そしてパーティー開けされた歌舞伎揚げの大袋から、薄べったい一枚を摘みあげて、口元へ運ぶ。

 それを小さな口で齧る姿が、それでいてどことなく寂しげな瞳が、この娘が天性のアイドルであることを現在進行形で証明し続けている。

 俺はというと、そんな彼女の憂いを帯びた表情に見惚れていた。


 紗枝「……Pはん?」

 P「悪い、お前があんまりいい表情だったものだから、見惚れててなんにも聞いてなかった」

 紗枝「な、なにを言いはりますのん急に」

 彼女は元が白い肌をしているので、照れるときは見事なまでに頬が染まる。 


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