11: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:13:00.00 ID:5nqN1e/X0
晶葉「ウサミンなんかも、やりたいことは沢山あるけど、地球の重力がウサミン星と違いすぎて動くのがキツイ、みたいなことを言っていた」
P「菜々さんが年頃なのかどうかはさておいて、なんだか娯楽も必要なのかもしれないと思えてきた」
晶葉「そうだろう。ここで登場するのが、このトリップ装置だ」
12: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:20:12.43 ID:5nqN1e/X0
晶葉「今回も、例によって精神に干渉するものじゃない。平行世界体感装置のようにはならないさ」
晶葉「イヤーワーム現象という現象がある。本人の意思に反し、頭の中で何度も同じ曲が延々と流れ続ける現象だ」
P「ああ、聞いたことあるな」
13: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:25:19.88 ID:5nqN1e/X0
P「なるほどな。じゃあ、単にアイドルを眠らせて――単にアイドルを眠らせるってのもどうかって思うが――イヤホンで音声を聞かせるわけだ」
晶葉「そうではない。この装置は、まず使用者の認知機能を極限まで落とすことで、強制的にイヤーワーム現象を発生させることから始まる」
P「む?」
14: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:27:39.99 ID:5nqN1e/X0
晶葉「この状態で、体内の神経系にちょっとした刺激を送り込んでやる」
P「むむ?」
晶葉「人間が、産まれた時から体内に所持している基本的情報……まあいわゆる生殖に関する、快楽的な刺激を与えてやるんだ」
15: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:32:36.88 ID:5nqN1e/X0
晶葉「例えば、イヤーワーム現象で、好きな人間とデートし手を繋げる物語を使用者が組み立てたとしよう」
P「なにその具体的な例」
晶葉「……ゴホン。すると、実際に手を握ってもらえたという感触が得られたわけ……得られるわけだよ」
16: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:40:07.36 ID:5nqN1e/X0
晶葉「だが、きっとアイドル達は気に入ると思うぞ。それに、得られる触覚に関しては、原因が解明されている。感覚器への干渉は可逆的な反応だったというだけだ。奪うこともできれば、与えることもできる、といったふうにな。原因がわかれば安全機構を作るのも簡単だった。これで、使用者が苦痛に感じるような刺激は一切与えられない」
P「なるほどな……」
晶葉「頼む、P。協力してほしい。データが欲しいんだ」
17: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:48:50.85 ID:5nqN1e/X0
晶葉「ああ、ありがとう、Pよ。そうと決まれば、早速使用者を選びたい。ひいては、無条件な選択としたいため、一番に出社してきたアイドルに協力を仰ぎたいと思う」
P「ああ。ただ、あくまで本人の意思を尊重する。これでいいか?」
晶葉「ああ、構わない。平行世界体感装置のように使用者のメンタルで左右されるものではないとはいえ、多少気が引けるものな」
18: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:52:09.37 ID:5nqN1e/X0
――
P「さて、またまた晶葉の奴は観葉植物の陰からこちらの様子を窺っているわけだが」
P「今日は誰が一番に来るのかなー」
19: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:55:45.89 ID:5nqN1e/X0
P「……」
P「なあ、紗枝。最近疲れてないか?」
紗枝「なんどすか、急に。……確かにお休みは最近いただいてまへんが……でも、頑張られへんことはありませんえ」
20: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 19:58:30.25 ID:5nqN1e/X0
晶葉「お困りの用ようだな、P」バサァ
紗枝「晶葉はん」
P「晶葉はんって言いにくくない?」
21: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/02/25(木) 20:01:11.18 ID:5nqN1e/X0
晶葉「ああ、構わない。なぁに、イヤホンを耳に入れて椅子に座っておくだけだ」
紗枝「それで、普段の疲れがとれるんどすかー」ホー
晶葉「疲れがとれる、というか、精神的に少し負担がとれる、というか」
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