過去ログ - 初月「エイハブ船長にでもなったつもりか?」
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◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:48:19.35 ID:U97iuQ59O
別に千歳のことが嫌いな訳じゃない。いつも笑って接してくれるのは不機嫌そうに顔をしかめて話すよりずっといいことだし、実戦でも普段の生活でも機転の利くやつだ。
だけどたまに俺に対してお節介を焼こうとしたり、一人でどこかに行こうというときに着いてこようとするのが気に入らない。
千歳自身は良かれと思ってやってるのかもしれないが、俺にとっては余計なお世話以上の意味はない。
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◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:49:05.87 ID:U97iuQ59O
抑制された千歳の声がいつになく心地よかった。
今回ばかりはお節介も悪くない。ただ酔ってるだけか?
「もういいよ。コーヒーを最後に飲ませて」
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5
:
◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:49:50.88 ID:U97iuQ59O
千歳はなにか言いたげにこっちに視線を向けている。
「困り事か?」
「いえ……そういう訳では」
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◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:50:53.15 ID:U97iuQ59O
「初月は上手くやれてるか?」
「そうね……大丈夫。千代田と仲良くしてます」
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◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:51:35.74 ID:U97iuQ59O
ようやく戦力の増強をしようと重い腰をあげた背景には、きっと横須賀鎮守府近海に現れた“既存の艦娘の性能を遥かに凌駕する”強力な空母棲鬼の存在があるはずだ。
その空母棲鬼も二週間近く前に横須賀鎮守府の第二艦隊が沈めたという報せが来たが……
そういう事態もあったからようやく単冠湾の戦力が貧弱であるとされ、増強計画が持ち上がった。
以下略
8
:
◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:52:14.04 ID:U97iuQ59O
千歳がコーヒーを飲み終わったので彼女を先に出して会計を済ませる。
外はちょうどよく涼しく感じられた。店の中が暑かったのかもしれない。
そろそろ寒くなってくるだろうな、なんて考えながら千歳と歩き出した。
以下略
9
:
◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:52:58.07 ID:U97iuQ59O
俺も立ち止まって声を掛けようとすると、彼女は俺の方にかけよって両腕を俺の首に回した。
石鹸の匂いがうっすら漂う。
「外で抱きつく馬鹿があるか」
以下略
10
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◆uLYDn.hAKU
[saga]
2016/02/26(金) 23:53:46.00 ID:U97iuQ59O
「こんなこと言いたくないけど、あまり構わないでほしいんだ」
「構わなかったらどこかに行っちゃいそう」
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11
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◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:54:28.32 ID:U97iuQ59O
宿舎の前で千歳と別れ、別々の部屋へ向かった。最後に見た目を細めた表情が忘れられない。
部屋の鍵を開けてただいま、と言ってみるが当然返事なんてない。
ネクタイを外してジャケットをハンガーにかけるとそのままベッドに寝転んだ。
以下略
12
:
◆uLYDn.hAKU
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2016/02/26(金) 23:55:09.27 ID:U97iuQ59O
デキの悪い俺みたいなやつに愚直に尽くしてくれ、どれほど嫌味な態度をとっても、好意的に接してくれる。俺のプライドのために続けてる仕事でどれほど酷使しようと絶対に嫌な顔をしない。
俺にはそうする価値があると見込んでそうしてくれてる。
だけど残念ながら俺はそんなタマじゃない。半分自己満足でやる仕事のために彼女へ顎で指図するような奴だ。いつまでも彼女を裏切り続けている。
以下略
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