過去ログ - 初月「エイハブ船長にでもなったつもりか?」
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38: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:47:21.90 ID:4XAGZLOMO
「クジラと間違えてないか?」

羅針盤が示した点で鯨と深海棲艦を誤認することはたまにだが、ある。
艦娘の目も少し視力が高いだけで深海棲艦を簡単に見抜けるわけではない。

以下略



39: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:48:03.49 ID:4XAGZLOMO

「うん。聞いてました。水雷戦隊で対処しますか?」

「いいや。駆逐艦はそのまま調査船に貼りつかせろ。由良と、航巡の艦載機で対処」

以下略



40: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:48:38.92 ID:4XAGZLOMO
雷跡が見えていた。それを辿るように銃撃を走らせたが、当たる感触はない。

二マガジン撃ち尽くしたところで銃身が熱くなりだしたことに気づいた。
ライフルを足下に放り、単発の擲弾銃を取る。

以下略



41: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:49:12.69 ID:4XAGZLOMO
艦隊の誰かがなにか叫んだ。誰かも、なんと言ったのかもわからなかったが、無線機からでなくすぐ隣で叫んだのだけはわかった。

なんと言ったのか聞き取る間もなく哨戒艇は横からもの凄い衝撃でひっくり返された。



42: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:50:02.16 ID:4XAGZLOMO
冷たい。
最初に感じたのはそれだった。幸いだったのはすぐに自分が海に落ちたことに気づいたことだ。

海面から顔を出し、調査船の方へ首を向ける。転覆した哨戒艇が見えなかったがどうでもいい。

以下略



43: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:50:39.96 ID:4XAGZLOMO
よくよく目を凝らして見れば、奇妙に角張って、口からなにかせり出している。それがなにかわかった時、やっとあの生き物の正体がわかった。

あれこそ調査船を沈めた潜水艦だ。口から出張っているのは魚雷。

信じられない。
以下略



44: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:51:24.54 ID:4XAGZLOMO
あれは目? あの膜上の方が本体なのだろうか。ならあのクジラは艤装?

もっとよく見ようと目を細めると、奴は再び巨体を海中に隠してしまった。

俺は動くことができなかった。なにも考えることもできなかった。なにか衝撃的なことがあったが、なにがそんなに凄かったのかもよくわからない。
以下略



45: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/09(水) 01:52:26.04 ID:4XAGZLOMO
以上です。
またしばらく空きます。


46:名無しNIPPER[sage]
2016/03/09(水) 07:52:22.71 ID:450uSAWaO



47: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/14(月) 02:04:55.86 ID:BNW1QpmwO

「なかなかスリリングな視察だったよ」

少将は詰まらなそうに言った。それが第一声だった。

以下略



48: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/03/14(月) 02:05:45.12 ID:BNW1QpmwO
情けないことに調査船に拾われた俺はあの後でこの上官に口頭で事実を報告し、改めて報告書を送った。

それを読んだ彼はなにかがひどく気にかかったのか、わざわざ俺をこうして呼び出したのだ。

「そう。君は深海棲艦とマッコウクジラを誤認している」
以下略



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