3: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/27(土) 09:11:55.99 ID:Xlkj4gvl0
そう言って店主は、雑居ビルの一階に居ぬきで建てた店の奥へ、彼を案内した。
カツン
蛍光灯白く無機質な明かりが、現代に蘇りし命に溢れた広い室内を照らす。
その時、壁際に設けられた合金製のケージで元気な始祖鳥がバサバサと羽ばたき、
その下にあった無顎魚類用水槽の水面に、いくつかの黒い羽をふわりと落とした。
上から聞こえるけたたましい鳴き声と、静かに吹き上がるエアレーションの音。
それをよそに、店主はひときわ大きな水槽に横たわる長さ60cmほどの蛇腹状の生き物を手で指し示した。
「この子などは如何でしょう?」
「とても元気な、100%自家飼育のアノマロカリスですよ」
そう言って、店主は彼にはにかんでみせた。
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