26:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:15:38.35 ID:VZ/gYEMpo
「…………ほへっ?」
ママの一言に、一瞬身体が固まりました。
「…………ま、ママって、アイドルだったのっ!?」
「え、ホントに覚えてなかったの?」
「知らないよぉっ!」
「あー、真似されるのが恥ずかしくなって、その内に見せなくなったからかなぁ」
組んだ指に顎を載せて、ママが懐かしむように話してくれました。
「卯月が小さい頃。今よりずっと、ずうっと、これくらいの時ね」
「……そんなに小さくないよ」
「本当よ? パパがね、面白がってアイドル時代の私のビデオを見せるの」
「……有名……だったの?」
「さっぱり。CD出す直前に会社が倒れちゃって、そこをパパに拾われて」
「……」
「色々あって、あなたが生まれたの」
「わたし、が……」
「その頃の卯月ってね、唄うか踊るか、そればっかり」
ずっと、ずっと。
靄がかかったようだった頭の中が、すうっと晴れ渡っていきました。
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