過去ログ - 貴音「この唇に」
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68:名無しNIPPER[saga]
2016/04/04(月) 00:57:00.67 ID:MClWhn520




貴音「――あにゃ、あなた、さまっ」


 気づいておりました。あなた様と絡みあっている間中。

 指に、肘に、肩に、背中に。

 踝に、脛に、腿に、腰に。
 
 鎌首を擡げたあなた様の猛りが、驚くほどの熱さと質量で幾度となく、触れているのを。

 気づいておりました。

 その度に私の心の臓が波紋の様に高鳴り、欲望を深化させてゆくのを。 


 もう、我慢することは御辛いでしょう?

 私も同じなのです。だからもう、あなた様。





貴音「あなたさまぁ…………っ」



 この唇に。

  止めを刺して。



 懇願の言葉の代わりに、私は力を振り絞り、戦慄く両の膝に手を添えました。


…………ぐぱぁ
 

 既に力の入らぬ足は蛙の様に開いて、ひくひくと、くちをあけていました。
  
 同じように涎を垂れ流す此処の、最奥にまであなた様が至る。それだけを期待しておりました。





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