過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―3―
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912: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2016/06/08(水) 00:46:16.42 ID:gxWyEhLV0
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 それは誰なのか、メイドは少しだけ考えた。
 最初の幻に見えたガロンの悪魔的表情が真実だったとすれば、すでにその時には問題発言があったということになる。
 そう、最初のカムイとガロンの会話である。
 その時カムイが口にした語句の中で、おかしなもの。
 絵本を読んでもらった事について話し始めて、ガロンは何を訪ねたのか。彼は誰に読んでもらったのかを聞いていた。
 その言葉に対するカムイ様の答えは確か――

『うん、まきゅべすに読んでもらったの!』
「……?」

 困った事にメイドには何もおかしなところが思いあたらなかった。
 まきゅべすとカムイ様が呼ぶことには何の問題もないわけで、そもそも半年間もそう呼ばれていたのだから。
 仕方ない、メイドはこの事件が迷宮入りしたことを察して考えるのをやめた。
 やがて遠ざかった殺意の波動にマクベスが包まれていくのをマジマジと見ながら、扉が閉じたと同時に響く心地よい重低音と金切り声にスカッとした気持ちになった。
 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「さて、御昼の準備しないといけませんね」
「……わ、私も手伝う!」
「カムイ様、大丈夫ですよ。私達でなんとかしますから――」
「お、お父様とまきゅべすに作ってあげたいの。だ、だめかな?」
(下からのおねだり目線、大いにアリです。それに、自分の子供の手料理となれば、ガロン王様の機嫌も回復すること間違いなしですね)
「わかりました。ちょっとだけお手伝いしてくださいね」
「うん、ありがとう。とってもおいしいご飯作ってみせるから、まっててねお父様、まきゅべす!」

 二人の知らぬ場所で、第二ステージの準備は着々と進みつつあるのだった。



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