過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―3―
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937: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2016/06/12(日) 01:21:40.64 ID:71UUvysc0
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「か、カムイ王女?」
「どうしたのだカムイ?」
 
 二人に見下ろされたカムイは身構えるが、勇気を振り絞るようにその体をフルフルと震えさせて、手に持ったお皿を静かにマクベスに手渡してくる。

「そ、その、お、おなかいっぱいで、食べられない……ま、まきゅべす、食べて……くれない……かな?」
 
 カムイは震える声でそう言った。その言葉にマクベスは今さらになって、カムイにこれが食べられるわけがないと察したのである。
 そして口元にある七色ソースは、これを一口か一齧りはしたという証拠だろう。更に顔色も先ほどと比べてとても悪く、この味に衝撃を受けたことが察せられる。
 というか、マクベス自身またこれを食べるなど許容できるものではない。本当に死んでしまう。どうにかして回避しようとする。

「か、カムイ王女。う、うれしいのですが――」

 カムイ王女と同じくお腹がいっぱいでと伝えようとしたとき、鋭き閃光の眼光が彼を射抜く。

「ふむ、マクベスよ。カムイがお前に食べてほしいと言っている。それを食べないとお前は言うのか?」

 先ほどまでの余裕はどこかへ消え去る。
 そこは、わしが食べようって言ってくださいよぉ!と心の中で咆哮するが、それが声に乗って出てくることはない。そして、カムイは今にも泣きそうな顔でマクベスを見上げたまま、マクベスは見事な袋小路に佇んでいる。


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