過去ログ - 華琳「ガッツ……貴方を、必ず私の物にしてみせるわ」
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15:名無しNIPPER
2016/03/05(土) 01:41:11.40 ID:BCv3nobOO
その場はますます殺気立ち始めていた。

「だから! 貴様はあの野盗どもの一味だろうがっ! おおかた盗んだ物を独り占めしようと裏切りまで働いて……この鬼畜外道が!」

「……しつけえ。あいつらは俺の連れに手を出そうとしたから斬っただけだっていってるだろ」

「ならばなぜ貴様は、その連れとやらの手を縛っている! その娘、なかなかの器量だ。おおかた奴隷にでもしようとしたのだろう」

「……チッ。…………あいつは物狂いなんでな。放っておくとどっかにフラフラ行っちまうからつないでいるだけだ」

「どーーだかっ! どうみても貴様には懐いていないように見えるが?」

「…………テメェの知ったこっちゃねえ」

「なんだと!?」

 さっきからそんな感じのやりとりを繰り返している。もし後ろの女性が宥めなければ、すぐにも切りかからん勢いだった。

「少し落ち着きなさい、“春蘭”」
「し、しかし“華琳(かりん)”様〜、こやつぬらりくらりと嘘をついてごまかそうとしています!」

――また面倒な連中が来たな。

“さっきの事件”からそう時間が経っていない。そっちがまるで解決してないというのに、こんな話の分からない女どもとは付き合ってられない。
 しかたなく目の前の女を飛ばして、その群のボスにあたる女性に話しかける。

「おい、あんた。カリンとか言ったな」

――……ん? 

 雰囲気が変わった。
 全員が呆気に取られた表情を一瞬浮かべ、激昂しかねん顔にみるみる変わっていく。それはさっきまで冷静だった青い服の女性もそうだ。

「き、きききき貴様ァ! 今、今なんと抜かしたぁっ!?」

「あぁ? カリンって名前じゃねえのか? そこの――――」

 ついと人差し指で金髪の小柄な女性を指さした。

「―――“チビのガキ”は」




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