過去ログ - 美希「雪歩は真くんが好きなんだから」
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4:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 11:56:27.21 ID:7VyeyH9X0

 私はソファから動かない。美希ちゃんから見える位置に動きたくなかったから。いっそ、できるならこの場から消えてしまいたかった。

 でも、それも無駄な抵抗だとわかっていた。入り口から数メートルしかないこの場所ではすぐに見つかってしまう。

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 11:58:04.32 ID:7VyeyH9X0

「お疲れ様、美希ちゃん」

 私は無理して笑顔を向ける。このまま何事もなく美希ちゃんが帰ってくれる事を祈りながら。

以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 11:59:46.83 ID:7VyeyH9X0

 あぁ…だから美希ちゃんに会うのは嫌だったんだ。

 美希ちゃんは私がいると私にばかり話しかけてきてしまう。真ちゃんがあんなに話したそうにしているのに。

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:01:09.38 ID:7VyeyH9X0

 2人きりで事務所に取り残される。

 買い出しで外出している小鳥さんが帰って来るまでは誰かが事務所にいなきゃいけない。私と真ちゃんがTVを見てる間に留守番をお願いされたから、もう少しで帰って来るはずだけど……。

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:03:50.65 ID:7VyeyH9X0

 ……………


 咄嗟に言葉が出てこない。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:05:10.95 ID:7VyeyH9X0

 今度こそ思考が停止した。体が心の奥底から揺さぶられてるみたいに震えている。
 反射的に美希ちゃんの目を見つめてしまう。

「な、なんでそんな……」
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:07:04.60 ID:7VyeyH9X0

「雪歩を見てればわかるよ。でも安心して、事務所で気付いてるのはたぶんミキだけだから」

 何も安心できない。よりによって美希ちゃんに知られてるなんて……

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:09:01.05 ID:7VyeyH9X0

「ミキね、今の状況じゃ普通にしてたら絶対に雪歩はミキのものにならないってわかったの。雪歩が真くんを好きで、真くんがミキを好きな今の状況じゃ。だから、“普通”じゃない方法を選ぶ事にしたの」

 一つ大きな深呼吸ができるくらいの間が空いた。

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:10:22.42 ID:7VyeyH9X0

 心臓がジワジワと握られていくような気持ち悪さを感じた。嫌な汗が止まらない。

 私の表情の変化を見てか、美希ちゃんはより一層嬉しそうにしている。

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:12:08.78 ID:7VyeyH9X0

「やったー!嬉しいの!」

 美希ちゃんが抱きついてくる。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/03/05(土) 12:13:38.27 ID:7VyeyH9X0

 少し美希ちゃんと体の距離を置いた。

「いーよ。雪歩は美希の彼女だもんね」

以下略



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