16:名無しNIPPER[sage]
2016/03/10(木) 22:58:37.37 ID:jxCkoYWqO
絵里「うん、分かった」
特に残念な表情を見せてそう言う絵里に軽い苛立ちを感じた。
ほんの少しだけ別れを惜しむような表情をしてくれたらこんな感情は沸いてこないんだけど。
にこ「じゃあ。また来るわね」
絵里「うん。外まで見送るわ」
靴を履く。
絵里も靴を履いた。
絵里「・・・あ」
と声を聞いて絵里が私の方へと倒れた。
靴を履いてる途中バランスでも崩したのだろう。
私より大きな絵里を力いっぱい支えて絵里は私に抱き着いた。
絵里「ごめんなさい。にこ、大丈夫?」
にこ「別に大丈夫よ。もう、気を付けてよね」
絵里「えぇ」
絵里は私から離れて玄関の扉を開いてくれた。
普段よりも強く香る絵里の匂いをかき消すかのように雨の匂いが鼻腔を刺激する。
外に出ると雨が降っていて、私は大きく落ち込んだ。
傘を持って来てないからじゃない。
雨が降っているからじゃない。
もう少し。
絵里とあのままでいたかった。
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