過去ログ - 私の初めてが富豪さんに奪われた日
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16: ◆rimwYqzCtQ[saga]
2016/03/20(日) 04:01:30.63 ID:HAdpWHfp0
富豪「(なんで私が…)」
富豪は近くの市場にいた。市場の活気とは裏腹に不機嫌であった。
富豪「(盗賊め…)」
盗賊は唐突にフルーツを食べたいと言い出した。しかし、言い出した本人は買いに行くつもりはさらさらなく、なぜか富豪が行くはめになってしまった。
富豪「(フルーツとしか言ってなかったな)」
自分は食べるつもりも無く、話を聞いていただけなのに買い物に行かされては不機嫌なのも納得である。
富豪「(ドリアンでも買ってやろうかね)」
もはやただの嫌がらせだ。不機嫌と言うかご立腹な模様。
富豪「店主」
店主「いらっしゃい、何が欲しいんだ?」
野太い声で店主が声を返した。大柄で強面な人だった。しかし、気前は良さそうな雰囲気なのでサービスくらいしてくれそうだ。
富豪「そこの籠の中身を全部と…そこの果物を頂きたい」
店主「あいよ」
富豪「金はこれで足りるかね?」
店主「多いくらいだ、要らないなら貰っていくが?」
お茶目な一面も。これは期待できそうな予感。
富豪「なんなら貰っても構わないよ」
店主「ほーう中々いいご身分みたいだな、だが必要以上に貰ったら商売人の誇りが傷つく。お釣りだ」
富豪「素晴らしい誇りがもお持ちだ。貴方は良い商売人になるよ」
店主「何言ってやがる、品物だ。ありがとよ」
富豪「また来るよ」
サービスはなかった。元々富豪がサービスを欲しがっていた訳ではないが。
富豪「(中々面白い店主だ)」
来た道を辿る中、行きとは違い、気分が良いようだ。表情に明るさが見て取れる。
富豪「(……あれは)」
遠目に見覚えのある人影が。この人混みの中でも目立つ体。微妙に赤みのかかった髪。流石に聖剣は持っていないようだ。※盗賊、富豪、傭兵、歌姫はエクスカリバーを持っています。傭兵の聖剣は先に岩が付いていてでかい。
傭兵「ちょっと困った事になってな」
富豪「嫌な予感しかしないのだが」
予感と言うかほぼ確定事項のような気も。富豪の顔から明るさが少し減った。
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