54:名無しNIPPER[saga]
2016/03/18(金) 21:33:29.03 ID:J/Ey5hd60
 青年「……ああ、でも美味しい。安心した」 
  
 青年(どっしりしたパイは、ほんのりとシナモンが香るフィリングを受け止め、外はさくさく、中はしっとりとしている) 
  
 青年(それが崩れて、優しい甘さが口を幸せで満たしていく……うまい)モグモグ 
  
 青年(……ん、でも紅茶はあの店の方が確かに上かな?)ゴク 
  
 男「そのアップルパイ、少女の大好物なんですよ」 
  
 青年「あ、そうなんですか」 
  
 少女「……」コク 
  
 青年「そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに」 
  
 男「ぐっ……青年さんも知ってしまった事です。あまり人に言わないで下さいね」 
  
 青年「はい。でも素敵ですね、亡くなった彼女の味を守り続けるなんて」 
  
 男「くっ……知られたくなかった……」 
  
 若者「まーまー、良いじゃないっすか」 
  
 少女「……」クスクス 
  
 若者「お師匠さんの弱点、見つけちまったし」ニヤッ 
  
 男「あ、一分以内にテーブルとカウンターぴかぴかにして。塵ひとつ残さずね」 
  
 若者「!?」 
  
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