過去ログ - 男「とある街の小さな店」
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66:名無しNIPPER[saga]
2016/03/19(土) 22:18:02.89 ID:eG2yu27a0
青年(……此処って洋食店だよな?)

青年(でも、この鮮やかな色合い……「桜煮」とはよく言ったもんだ)

青年「……」ゴクッ

青年「……いただき、ます」スッ

青年(!? 蛸が箸で切れた!? なんて柔らかさだ!)

青年「……あ」

青年「……おいしい……!」

男「良かった」ニコ

青年(ほっくりふるふるに煮込まれた蛸は……口に入れると、ほとんど抵抗無く噛みきれる!)

青年(鮮やかな見た目とは違って、味はすごく繊細だ。噛むごとに、蛸の甘みと出汁の風味がじわじわと溢れだす!)

青年「何だか……とっても、暖かい味です」

男「!」

男「……ありがとうございます、これ以上ない褒め言葉です!」

青年「確かにこれは絶品ですね。毎日食べたいくらいだ」モグモグ

男「それは、初めて彼女の味を完全に再現して、褒めてもらった品なんです」

青年「ああ、だから和食」

男「彼女の大好物でして……喜んでいただけて何よりです」

若者「……うう、俺も腹減ってきた」

少女「……」コクコク

男「……そうだね。休憩にしようか。君たちも食べてくれ」ニコ

若者「ッシャー!! キター!」

少女「!」

男「はい、お待たせ」

若者「……おお、すっげぇ柔らかい!」モグモグ

少女「……♪」モグモグ

男「ははは、喉に詰めないようにね」ニコニコ

青年(……ああ)

「おかわり下さい!!」

「駄目だよ、そんなにがっつくものじゃない」

「……」

「ほら、少女も言ってるよ?」

「いや分かる訳ないでしょ!」

「ははは……」

青年(やっぱり此処は、良いなぁ)ニコ


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