27: ◆2VMIBbqgAw[saga]
2016/03/10(木) 23:39:22.80 ID:XPjlZSbA0
〜 夜 居酒屋鳳翔 〜
那智「提督よ。貴様、嘘をついたな?」
提督「嘘? なんのことだ?」
那智「例の駆逐艦についてだ」
提督「あぁ、もうすぐ始まる輸送任務の話だな」
那智「私を旗艦とし、3隻の駆逐艦を随伴艦として編成された艦隊……。ここまでは普通の話だ」
提督「そうだな」
那智「だがあの駆逐艦共は一体なんだ?
貴様が『戦艦大和との戦闘で無傷だった』と言うから期待していたが、基礎すら危うい連中じゃないか」
提督「皐月、長月、文月……。たしかに三人は、あの戦艦大和と実弾を用いた戦闘経験がある。
被弾はゼロ。嘘は言ってないぞ? …………まぁ、逃げ回っていただけらしいが」
那智「はあ……」
提督「嫌だったか?」
那智「私にとって駆逐艦の面倒をみること自体は光栄なことだ。
だが、あのレベルでの戦線投入だとは思っていなかったという話だ」
提督「やる気だけは誰よりもある三人なんだがな……」
那智「やる気だけで深海棲艦を撃退できれば、苦労はしない」
提督「じゃあどうする? 随伴は別の駆逐艦にするか?」
那智「私は嘘を言った貴様を、酒の勢いで責め立てたかっただけだ。何も今さら交代など不要だ」
提督「そ、そうですかい……」
那智「それに私は、どれだけ彼女らが弱かろうと、決して沈めたりはさせない。
この那智が、命に替えても彼女らを無事に帰還させることを約束しよう」
提督「そうか……その言葉が聞けて安心した。さて、じゃあ私はこれで」
那智「なんだ? まさか貴様まで苦くて酒が飲めないとでも言う気か?」
提督「まだやることがあるんだ」
那智「こんな夜更けにか?」
提督「あぁ。ちょっと資料室まで、ヤボ用でな」
那智「はぁ……。本当に貴様は……駆逐艦に甘い」
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