4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/10(木) 22:39:06.07 ID:d6UCRk5P0
「火事になったのが昼間で、住んでる人達のほとんどが外出中だったから、怪我人はでなかったんだけど」
大家さんが頬に手をやりながら、深いため息をつきます。
「ウチとしても大損害……現場を調べた警察の話じゃ、放火の疑いもあるって……最近多いらしいのよねぇ」
「ほ、放火ですか……」
「それでね、アパートがこうなると、今夜からは奈々ちゃんにも別の場所で――」
茫然自失とは、まさにこんな時のためにある言葉なんですね。私は、大家さんの話もろくに耳に入らなくって。
彼女が帰った後もしばらくの間、ただ一人、その場にぼぉっと立ち尽くしていたのでした。
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