過去ログ - 俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』
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124:1 [sage]
2016/03/29(火) 23:06:42.01 ID:rDuILXWI0

「うっわっ、もしかしてかおりの彼氏ぃー?!」「うっそ、マジで?紹介しなよっ!」「ひゅーひゅー」


その途端、不意に複数の黄色い声が弾けた。

驚いてそちらに目をやると、やや遠巻きにしながらこちらを見てはしゃぐ数人の女の子の姿。
ざっと見、年の頃は俺達と同じようだが覚えのない顔ばかり、ということは恐らく折本の高校の友達なのだろう。

声に悪意がないのはわかったが、過去に似たようなシチュで幾度となく嫌な経験しているこの俺としては、自然に、トラウマ・スイッチがオンになってしまう。
後頭部の毛ががぞわり逆立ち、胃のあたりがぎゅっと縮む、お馴染みの、だが、ここ暫くはなかった嫌な感覚に襲われ、寒いはずなのに額に汗がじんわりと滲んできた。

今、もしここで折本に「ちょっとマジやめてくんない?」とか冷めた目と声で言われた日には、既に角の所がちょっぴり欠けている今の俺の繊細な心なぞ、今度こそ間違いなく真ん中からポッキリと折れてしまうに違いない。

俺は死刑宣告を言い渡される直前の被告人のような面持ちで次に繰り出されるであろう折本の辛辣な言葉を待ち受けた。



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