過去ログ - 俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』
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225:1 [sage]
2016/04/05(火) 00:21:55.82 ID:+UIhv+fT0

そして暫く立ちすくんだままの姿勢で押し黙り、胸の潰れてしまいそうな息苦しい沈黙が続いた後、肩を小刻みに震えさせ始めた。

断続的に小さく鼻をすする、すんすんという音、嗚咽を押しころす呻きにも似た意味を為さない声。

今の俺に彼女にかける言葉はない。それは十分過ぎるくらいわかっていた。逆の立場だったら、やはり俺もそっとして置いて欲しいと願うだろう。

優しい言葉が逆に人の心を深く傷つけてしまうことだってある。同情や憐憫が相手を余計に惨めにさせるだけだということも十分に知っているはずだ。

だが、それでもなお、俺はその小さく丸められた背に向けて声をかけられずにはいられなかった。


八幡「折も…


振り向き様に折本が俺の胸にぶつかるようにして飛び込んできた。
咄嗟にその身体を受け止めた俺は、どうしていいかわからず、ただただ黙って立ち尽くす。

その背中に回す腕も、その髪を優しく撫でる手も、その耳元に囁くべき慰めの言葉も、俺は持っていな…



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