過去ログ - 俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』
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436:1[sage]
2016/06/11(土) 22:26:11.15 ID:Ck2NnQ0Y0

結衣「 … それに、その … ヒッキーのこと … も … ?」 ゴニョゴニョ

ちろりと俺に視線を送って寄越す気配を感じたが、面映ゆくなった俺は視線をあらぬ方向へと逃がす。

結衣「 … でも、今だって十分楽しいし、ふたりとの関係も大事にしたいから」

俺が頑なまでに変化を拒んでいる間に、由比ヶ浜は少しづつ、だがはっきりと変わろうとしている。


結衣「 … でも、ね、もし、こっから先があるなら … あるとするなら … 」

言葉の先に僅かな期待と不安が入り混じる。それが確たる形を為す前に、胸が急に窮屈なり、逃げ出したくなるような感情に我知らず小さく身を捩る。


結衣「もし、この関係が、いい方向に変われるんだったら…」


俺の肩に、そっと由比ヶ浜の柔らかくて暖かな重みが加わった。


気がつくといつの間にか吹奏楽部の演奏が途絶えている。


結衣「もしゆきのんが、それでもいいって言ってくれるなら…あたし…そ、その…ひ、ヒッキーと…


次第に小さくなってゆくその言葉の続きは、雨の先触れとなる風に揺れる窓ガラスの音で、俺の耳に届かないうちに掻き消されていた。



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