過去ログ - 俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』
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66:1 [sage]
2016/03/16(水) 00:50:27.93 ID:WYk72t+X0

俺の体型はごく標準で、腕のリーチも長くはない。だから壁に手が届く距離で相対するとなれば、自然、雪ノ下とかなり近づいてしまうことになる。

陽の光を浴びて輝く漆黒の黒髪とその髪と同じくらい深く濃い色を湛えた美しい瞳、瞬く長い睫毛。対照的に白い磨きぬかれた大理石のような肌、通った鼻筋、薄桃色の唇。

性格はともかく、見てくれだけは学年一、いや全学年を通じてトップクラスと呼び声が高い美少女が相手だ。緊張するなという方が無理というものだろう。

普段は努めて意識しないようにしてはいるが、それでもやはり ――― その美しさはまぎれもない“本物”だった。


――― それでも、俺は、俺は本物が欲しい。



…やべっ、こんな時に。

いきなり昨年の恥ずかしい記憶がフラッシュバックする。なにこれもしかして走馬灯?俺もしかして壁ドンで雪ノ下にカウンター喰らって死んじゃうの?


雪乃「比企谷くん、どうかしたの?いつも以上に挙動不審で、無様なのを通り越して正直、気持ち悪いくらいなのだけれど」 雪ノ下が俺を見る目がマジで引いている。

八幡「…や、俺は別に…お前が…ホンモノとか…」/// 動揺のあまり、つい思わず訳の分からぬ言い訳を口走ってしまう。

だが、聡い雪ノ下はそれだけで何かを察っしたらしく、不意にその形のよい唇を小さく「あ」の字に形作ると、白い頬を瞬く間に赤く染めた。


……………………… どうやらお互い共有する記憶がリンクしてしまったようですね。




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