過去ログ - 俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』
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730:[sage]
2016/11/04(金) 22:02:06.83 ID:gvlfRWeM0

八幡「 ……… なぁ、雪ノ下」


あの時、校舎の陰にポツンとひとつ落ちていた誰のものとも知れぬ文実委員の腕章を手に、俺は彼女に向けて重い口を開く。

――― お前、もしかして本当は相模の代わりに文化祭実行委員長をやりたかったのか。

だが、喉まで出かかっていたそのセリフは、無意識のうちに彼女の顔に姉の面影を重ね見てしまった事で中途半端に途切れてしまう。

もし、俺の知る、いや、知っているはずの雪ノ下が陽乃さんの言う通り全く違う人間なのだとしたら ――― 。

もし、ふたりが共有する信念や矜持が、俺だけの一方的な思い込みなのだとしたら ――― 。

わきあがる疑念に、言葉の続きを口にすることもできず、苦みを帯びた唾液が一度口にしかけたものを、そのまま飲み下すことさえ拒んだ。



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