過去ログ - 【FateGO】マシュ「――串刺しの夢から蘇生する」
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1: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 17:52:34.38 ID:4s9Apbop0
FateGOの地の文つきSSです
宝具の身代わりにされ続けて若干病んでいたマシュが黒髭とドレイク船長にお悩み相談してもらいます
時系列とかレイシフトの細かい設定とかはあんまり突っ込まないでください
完結済みなので最後まで一気に投下します

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 17:55:51.33 ID:4s9Apbop0


「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ――――」

 耳障りな吐息が、暗い密室にこだまする。
以下略



3: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 17:56:59.58 ID:4s9Apbop0
 
 ギチ、ギチ、ギチギチギチギチギチギチギチ――――

 閉じきったはずの鉄処女が軋みを上げる。
 構造上、扉が閉まれば、針がそれ以上刺さることはないはずだというのに。
以下略



4:名無しNIPPER[sage]
2016/03/12(土) 17:57:43.38 ID:9eLE3wkl0
おまんこ串刺し


5: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 17:58:11.28 ID:4s9Apbop0

 万が一のためにと持たされた、概念礼装『不夜の薔薇』

 戦闘不能に陥った際、霊核をごくわずかに修復し、最低限の行動をとれるようになる。

以下略



6: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 17:59:09.75 ID:4s9Apbop0

「――――――――」


 串刺しの夢から蘇生する。
以下略



7: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:00:00.93 ID:4s9Apbop0

 確かにアレは痛かった。

 左眼球、首筋、右肩甲骨、肝臓、胃、膵臓、子宮、直腸、その他多数箇所を、麻酔もなしに一気に貫かれたのだ。

以下略



8: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:01:05.72 ID:4s9Apbop0

「いえ、大丈夫です。肉体に何も問題はありませんから」

『しかし、デミ・サーヴァントの君が立ちくらみを起こすなんてずいぶんなことだよ――うわ、ちょ、何だ急に!? くそ、通信が……!』

以下略



9: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:01:57.97 ID:4s9Apbop0

 現代日本のアキバ系文化に造詣の深い彼の言動は、率直に言ってかなり奇っ怪だ。

 ただ、これが彼なりの女性に対する挨拶のようなものだということは理解できていた。

以下略



10: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:03:02.95 ID:4s9Apbop0

「しかし、不思議なものですなあ。サーヴァントになって肉体強度は飛躍的に上がっているとは言え、ギロチン食らったり幼女に解体されるよりも、生前にテーブルの脚に小指をぶつけたときの方が痛かったでござるよ」

「いや、それはちょっと……」

以下略



11: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:04:28.92 ID:4s9Apbop0

「んんwwwwなかなか鋭いところを突いてくるでござるなマシュ殿はwwwww。……ふぅ、やれやれ。どうやらはっきり口に出さなきゃ分からないようでござるね……それはもちろん、マ――――」

「ちょっと黒髭! デカい図体してボケっと突っ立ってるんじゃないよ! そこどきな!」

以下略



12: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:05:02.42 ID:4s9Apbop0

 食ってかかる黒髭氏をピシャリと言い伏せ、ドレイク船長は小さく鼻を鳴らした。

 彼女はカルデア内では数少ない、氏に対する処方箋として、女性サーヴァントの間で人気を集めている。

以下略



13: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:09:05.28 ID:4s9Apbop0

「ふん、行くならさっさと逝ってよし! 何なら帰って来なくていいでござるよ」

「心配ご無用。アタシにはマスターがついてるからねえ、そうそう簡単にはくたばらないよ」

以下略



14: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:10:04.03 ID:4s9Apbop0

「――――え?」


 不意な問いかけに、思わず間の抜けた返事をしてしまう。
以下略



15: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:11:29.64 ID:4s9Apbop0

「人間、真っ当に生きてりゃ誰しも悩みの一つや二つ抱えてるだろうけどねえ、アタシに言わせりゃ全部無駄さ。頭の中でこねくり回してどうにかなるなら、最初っから悩むことなんかないじゃないか」

「それは……そうですけど、でも」

以下略



16: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:12:23.76 ID:4s9Apbop0

「な、何だい急に? アタシゃ通り一遍のおためごかしじゃ何も出さないよ」

「はい。ドレイク船長はお金でしか動かない人ですから、お世辞なんか言う必要はありません。これは私の本心です」

以下略



17: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:19:20.01 ID:4s9Apbop0

「くぅぅ、かくなる上は拙者の秘奥のコレクションでもって浄化するしかないとみた! ではマシュ殿、さらばでござる!」


 意外に俊敏な動きで去っていった黒髭氏は、何故か少しガニ股だった。
以下略



18: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:21:11.83 ID:4s9Apbop0

「何だい、煮え切らない返事だねえ。そんなんじゃ、いつかどっかの誰かにコロッと持ってかれっちまうよ」

「む……」

以下略



19: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:22:39.03 ID:4s9Apbop0

「ご忠告ありがとうございます!」


 ためになるのかならないのかよく分からないアドバイスを残し、ドレイク船長は悠々と歩み去っていった。
以下略



20: ◆bU0CD2Homw[saga]
2016/03/12(土) 18:27:56.22 ID:4s9Apbop0
これにて完結です
きのこっぽい文章を書くことを心がけたので、ほんの少しでもその片鱗を感じ取っていただけたら嬉しいです
読了いただきありがとうございました


21:名無しNIPPER[sage]
2016/03/12(土) 19:16:11.05 ID:HOSbP1NrO
乙乙
良かったよ
とても効率的だけどよくよく考えると盾役って大変


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