過去ログ - 【ガルパン】ミカ「風の吹くままに」
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4:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 05:21:08.60 ID:iWnFvro+0
「西側は全滅です。恐らくは殆どが愛里寿様の……」
「いかが致しましょうフミカ様……?」
愛里寿とミカの部隊に分かれての模擬戦闘訓練。開始早々に愛里寿の快進撃で瞬く間に半数の車両をミカは失った。
既に他の隊員は負け戦ムードだった。完全に怯えきった表情で隊長のミカに尋ねる。
怯え取り払うように琴を鳴らし歌うように的確な指示を出す。
不安を取り除くように優しいのその声でで諭すように檄を飛ばす。
やはりミカは有能だと改めて操縦しながらミッコは思った。だからこそこんな所で留まることはあってはならない。
「ミッコ、頼むよ」
「狙いは愛里寿ちゃんだね。行っくよー!」
残り全車で機動力を活かした一点集中攻撃。開始から1時間、ミカの快進撃で瞬く間に半数の車両を愛里寿は失った。
愛里寿に動揺は一切ない。淡々と冷酷に指示を出し立て直すとすぐさま反撃。残りはお互い数両となった。
「私は一両で充分。あなたは増援に向かいなさい」
そう言って護衛車を向かわせた。そして愛里寿のみとなったのを見計らいミカは攻撃を開始した。
相手の行動を先読みして射撃。相手の攻撃を先読みして回避。少しでも読み違えれば、少しでもタイミングがズレれば一巻の終わり。
そのタイミングのズレを少しでも少なくするのがそれぞれのポジションの人間である。装填手、砲手。そして操縦手。
やはりミッコは有能だと改めて指示を出しながらミカは思った。
速いスピードが出せるだけではない。射撃のしやすさ、射線取り、搭乗者の負担、何より車長の手足のように寸分違わぬ移動ができる。
その僅かな練度の差が遂に愛里寿の履帯を破損させるに至った。
未だ白旗は上がらず、追撃をしかけようとした時、愛里寿チームの車両がこちらに向かってきた。
ギリギリ勝てるか、若しくは相打ちか。
「潮時かな……」
「ミッコ?」
初めてミカとミッコの行動がズレた。ミッコは全速力で撤退した。
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